はてさて届きましたよ、実写版「Transformers」DVD。
チキンなので素敵な司令官ジャケットバージョンには致しませんでした。
だってさー、邪魔じゃん? そういう事にさせて下さいよ、先生(誰)。
アホなネタは大好きだけど冗談は通じない、この意味不明な性格故に、予約注文した時は余裕でスルー出来たんだけど、後になって「ああ、ミスったかも」とグラグラ来たもんなぁ。(予約特典の方が余程実用的だから注文変更も出来なかった訳で)
いや、でもやはり、今でもスルーして正解だったのか失敗だったのかよく分かりません(笑)。
さてまぁ映像の方は、流石に通算四回目ともなると見る物は特に無いよね。ははは。どう考えても二度見れば十分(笑)。実際、中盤までは盛り上がるけどセクター7辺りから急激にどうでも良くなる作品なので眠らないよう頑張りました(マテ)。
せめて本編未収録シーンでも入っていれば話のネタにもなったんだけど、うちら的に期待するようなTF絡みのシーン、例えばバリケードの最後なんかはそもそも製作の都合で作られてもいないだろうから望みは薄い。
それに当時も結局は贅沢だったと自然消滅的に収まっていったように、今回改めてメイキングの諸々を見れば見る程、これはもうこういう物なんだろうなぁという。ハリウッド映画でありマイケル・ベイ作品。
阿漕な迄にCGを使わないリアル撮影(バス真っ二つも空高く舞う車も全部実写)は、当時でこそ大笑いしたし「MATRIX」で感じた虚しさを思えばまだ頼もしくもあったのだけれど、更にもう一歩奥を見せられてしまうと、これだけの大掛かりな代物を作る上での様々な制約には、むしろ限界すら味わわされてしまう。ぶっちゃけ実写映画で人間が活躍しないのはおかしいし、軍隊の協力まで借りてそれを疎かに出来る筈も無い。加えて過剰な迄のリアリティに拘ったCG製作はレンダリングに1コマ38時間も掛かるという。それらを総合して作り得るシーンなど融通が利く筈も無く、細かい気遣い、整合性など期待すべくもない。後半がメタメタなのはこれら複合要因の成せる業だと容易に結論付いてしまう。中盤の家のシーンはまだ条件が単純なので比較的良く出来ていたと思うけどね。
こんな事をつらつらと考えてしまうと、本来的な「TF中心の話作り」など果たして期待出来るのかという。今作はまだ「正体不明の異星生命体」という始まりだからこそ収まっていたバランスが、既知の存在として扱われる次回以降は一体どうなってしまうのかと。
まぁこういう「話作りの為の映像作品」ではない「絵作りの為の映像作品」こそが今のハリウッド映画なのだというのは今更言うまでもないのだろうし、だからこそ皆「思っていたよりは良かった」という収まり方なんだろうけどね。何かなぁ、寂しいなぁ。
それにやはり思うのは、こんな「5年後10年後に見たらショボくれそうな映像」をメインに据えた作品作りばかりやってて虚しくならないのかなぁという。これはハリウッドに限らず視覚的メディア全般に言える事ですが。
勿論、技術競争あってこその進歩だし、それを主眼とした楽しみ方もする時はあるけれど、それはあくまで一選択肢としての在り方。ただの映像勝負ならショートクリップと変わりはなく、やはりお話として展開する以上その軸になるのは「話作り」、だと思うんだけどねぇ。表現・演出技術ってのはあくまでもその上に乗る物であって、勿論総合的に高レベルで収まっている事が理想ではあるけれど、まずは地盤ありき、なのではないかと。ぶっちゃけ絵なんて余程酷くなきゃ脳内補完で盛り上げりゃいいだけだし。
親の世代がよく大昔の白黒映画なんかを見ているのも、時代性とか単なる懐古趣味ではなく内容的に無二の存在だからこそ、だと思わされるからね。同じ事が昨今の作品に当てはまるのかと時々疑問にも思う。
まぁこうやって「今を見つめた商売」をするのが今時の消費社会という物なのかもしれないけどさ。実際、物持ちの良さだけが自慢と言えてしまいそうな自分が、昨今は「どうでもいい物はさっさと売り飛ばす」という思想に転換されてきたのも、そういう時代性を反映しての事だろうと思う。
思えば自分の足下がグラグラなのも、時代について行けてないからとしか言い様が無いもんなぁ。
まぁ近場にそういう消費社会の代表格みたいな思考の持ち主が居るから、必要以上に過剰に考えてしまってる、ってのもあるかもしれないけどさ。
などと気付いたら一体何を書いているのか。
何て言うか、私的公的な近況をモロ反映した話になったなという(笑)。
っていうかおかしいなぁ、この締めは当初の想定外なんですが。
5年後10年後にもっとCG技術が庶民レベルに降りてきた時にB級映画なり同人なりで出てくるのを期待でもしますかね、とか書こうとしてたような。