次回はなんと、「ネロス軍団大運動会!???」
いかん、メタルダー面白すぎる(笑)。
などと呑気に書いていられるのも、終盤は本来の流れに戻ると判っている安心感故かもしれないけどね。話に聞いていた路線変更が正に進行中の本作品、遂にこう来たかという。これから先が正念場という感じだろうけど、敢えてこのタイミングで一つ書いてみよう。というのも、まだ今の所は「このやり方ならまだアリかな?」と思っていたので、それが萎えない内に(笑)。
まず、テコ入れの尖兵として投入された北八荒。いわゆる二枚目半のおとぼけぶりがシリアス一辺倒のムードに明るさを添える事になり、当初でこそちょっと心配したけど、あくまで役割分担は出来ていて主役のキャラクターを食い潰すような事もなく収まっているように思う。むしろ八荒がアホなぶん流星(主人公)がきちんとして見えるという、バランス調整役。
そして肝心要の脚本。これは徐々にお子様向け要素が投下される様になってきたのだけれども、あくまで話の流れにそれらが組み込まれているのであって、本作品で際立つキャラクター描写、ことネロス軍団員の個性、その行動ぶりは健在といった印象。例えば「キャンプ先で子供が遊んでいたら秘密基地の入り口を見付けてしまった」とか、「捨てられた飼い犬が敵軍団の兵器実験の的にされる」といった、日常生活が悪の軍団にリンクしてしまう突っ込み所満載の不自然な構成なんていうのは、あくまで話の取っ掛かりとして子供向けの要素が使われているのであって、最終的に「動物は可愛い、その命を奪うなんて俺には出来ねぇ」などと戦車型ロボット兵が身を挺して捨て犬を庇う、話のキモさえ生きていればこれはメタルダーの脚本なのだと十分思える。事件発生の流れなんてのは描き方の問題であって、描かれるその内容こそが肝要。見るべき部分とそうでない部分さえはっきりしてれば、後はどうにでも脳内補正してしまえば良い。ぶっちゃけ、戦場に紛れ込んだ野ウサギと話としては同じだし。まぁ正確に言えば家庭のペット問題とのミックス脚本なんですけども。だから勿論、全体として違和感も無く完璧にまとまっているのが理想ではあるけどさ。逆にそれに固執する余り、本来描くべき内容が制限されても困るしね。荒削りでも尖ってるこれは安心出来る。
まぁ、こう言っておきながら今後どんどん瓦解していくのかもしれませんガ!(笑)
それでもこれまで確立してきた印象だけでも十分。この辺、「ああ、とうとう機甲軍団にまでこんな事を言い出す奴が」ってな、ネロス軍団員の面白さはこの作品最大のキモなので、これはまた最終回を迎えた暁に書いてみたい。有名なビックウェインも良いけど、個人的にはゴチャックと、ボスのバルスキーも捨て難い。