一挙両”徳”??

 さて、水面下に潜って少々作業を進めておりました。コーディングなんて久々にやった気がしてならないよ。形にならなかったから格好悪いから目処が付くまで黙ってたし(笑)。いやぁ形になりそうで良かった良かった。
 取り敢えず実験データは成功したのでこれから本腰入れまする。

 ま、生存記録みたいなものってことで(笑)。

 しかし先日の雑記は、書いた後に「あれ?これもしかして以前(部分的にでも)書いてないか?」と、若干(かなり)冷や汗かきそうになったんだけど、調べた感じは多分大丈夫。多分。
 流石にこんだけ長く続けてると思い出系のネタは重複しかねなくて。やらかしたら御免なさい、と前もって言い訳しておくということで(笑)。そもそもあれは前座のつもりで書いたから、あまり深く考えてなかったんだよなぁ(言い訳)。

 でもってもう一つゲーム音楽ネタということで、「たまたま目に入った」というだけで話のネタにしてみたら妙に(個人的に)盛り上がってしまったのが、(FC版)「ウルティマ4」。いやー、あの街の曲が何気に大好きなのですよ。
 ウルティマというとやはり「徳」のイメージが大変強く、その始まりである4では、プレイ開始時に「8つの徳にまつわる選択肢により初期プレイヤーが決まる」というものがあった。
 これがですね、今にして思えば単純なんだけれども、意外に奥が深いのですよ。改めてやり直してみてビックリというか、あくまで徳に応じた選択肢で二択を繰り返してキャラを絞り込むだけのものなのに、そもそもが、「これは、選べない」(笑)

 例えば、金貨を届ける仕事の最中にひどく貧しい物乞いに遭い、
・誠実に命令を守り金貨を届けるか
・優しさを示し、足りなくなる事を覚悟で物乞いに金貨を与えるか
 聖戦への旅立ちを前に許嫁から求婚され、
・誓いを守り結婚するか
・清らかさを示し、崇高なる戦いに赴くか
などなど。
 今の現実社会とは生活的価値観も異なるし公か私かみたいな所もあるけれど、その根底にある「誠実さ」とか「名誉」と言ったキーを踏まえた上で考えると、これがなかなか選ぶに選び難いのですよ。
 でもって以後は更にストレートに、
「何者をもあざむかないか」/「常に謙虚であるか」
「まずしき者に施すか」/「人を差別しないか」
など、どちらの道を選びますか?って、えーと、どっち?(笑)
(まぁ細かく言えば、誠実さを押し通すという事は他の道を握り潰す事に他ならず、その他「常に○○である」という道を選ぶ行為は常に他者への介入を余儀なくされるもので、それと「謙虚である」事は確かに真逆の概念ではあり得る訳ですが。成る程、謙虚さの徳がどれにも属さない無属性というのは尤もな定義なのだなぁと今更ながら。)

 以前、同氏の最新作タブラ・ラサの紹介でこういった話を目にした時に、某氏からは「今時、二律背反など珍しくもないよ」とさっくり切られて、まぁそうかなぁくらいに話は終わってしまったのだけれども、やはり何かちょっと違うと思うのですよ。
 普通の二律背反は結局プレイヤーに取っての最善の選択肢が明確に存在していて、どちらを取るか損得を計算するというものが多いと思う。しかしこの、曰く「道徳的選択」という概念は、「選ぶことに悩む」ことこそが最大最強のキモ。
 FC版ウルティマ4に関しては、流石にFCなのであまり難しくもなく、結果的に見れば「はい・いいえ」の二択で「明らかにハズレでない選択肢を取らず」、より良い方を積み重ねて総合パラメータを上げていくという、会話を積んでいけばクリア可能の物ではあったけどね。それでも上記のように、「そう思いますか。そうかもしれませんね、そうでないかもしれませんね。」的な、果たしてそれで良かったのか悪かったのか子供心には全然理解できなかったし、多分今見ても「きっと正解はないのだろう」という質問を幾つも投げ掛けられた点は未だに記憶に深い。ましてや原作の方は会話がキーワードのテキスト入力式だったというのだから、より一層悩ましいプレイが続いたろうね。(SFC版6では選択キーワード収集式になってた。借り物なのでぐずぐずしてたら最後まで出来なかった軟弱者。悔しい)

 いやぁ、やっぱ面白いよ、この人。(ゲームとしてはきっつい所もあるけどさ。)
 この様な人がいよいよ異世界に旅立ってしまうなんて、何とも勿体ない事か(ぉ)。

 ともあれこのウルティマ4のキャラ選択、やはり今思えば寂しい規模ではある訳で、この選ぶに選べない選択肢の山をもっと複雑に絡ませて、損得ではない性格判断的なキャラメイキングが今なら出来ないものかなぁ、と思ってみたり。
 結果をコントロール出来ないゲームなどダメと言われたら寂しいなぁ。