さて、DS版「ヘラクレスの栄光」、ぼちぼちプレイ中。
んー、まぁ分かってはいたけど、今のところ「らしさ」は皆無です、はい。
如何にもヘラクレス3が好きな人間が作ったのであろう断片的な模倣は見受けられるけど、それはいわゆるところのファンジン。メタルサーガPS2みたいなもんです。ま、あれと比較するのは失礼ってくらい上質な商品には仕上がってますが。ただ旧ファンとしてはまるで話にならない。せめて同メタルサーガDSみたいな変化であればね(あれはバグその他の商品完成度がお話にはならないけど、方向性としては好きだった)。
そもそもが「元は違うゲームだった」という噂が物語るように、何とか本家に寄せていったという作りだと思っておいた方がいいのかも。ぶっちゃけ監修で入った野島氏も、見るに見かねて修正を掛けたという意味での「シナリオも担当」に過ぎないのかもなぁ。いや、あくまで憶測でしかないのであまり言ってはいけないけど。
ただ、それくらい「何だコレ」感は大きいのですよ。
まず釈然としないのが、「キャラクターの不死性」の部分。
何と言うか、「キミも不死? ボクも不死。ナカーマ」みたいな、至極杜撰な流れで不死キャラが5人集まってしまう時点で白ける。台詞一つでキャラクターの重要な部分を表現してしまっているというか。昔はきちんと不死性をシナリオの中に盛り込んで表現していったものを、今作は「ヘラクレスと言えば不死ですから」みたいなお約束でキャラクター、ひいては物語まで作られてもね。この時点でまったく作品世界に入り込めない。
それに、その自己申告の台詞一つで済ますという、「設定」だけでキャラ作りをしてしまっている点は何だか今時ありがちというか。これがまた、仲間一人目の「運命運命」という如何にも記号的な口癖がね。
ここは仲間内から「これも運命ですかね?」と皮肉られたりと端々で自己突っ込みが入るのが、別スタッフのせめてもの良心なのか、或いは「ダメと分かっててもやっちゃうオタクの言い訳」なのか、で大きく話は分かれてしまいますが。
どちらにせよ、結果的にあるのは今時のアニメくさい凡RPG、以上でも以下でもないと。
まぁ、シナリオ自体は本家3も「終盤になってやっと盛り上がる」、そういう代物だったので、軽い気持ちでスルーしてさっさと進めたい所ではあるのですが。
これは、最近のRPGはもう自分にはプレイ出来ないという話で済むものなのかどうか。如何せん、戦闘システムもUIも煩雑なばかりで、偏に言って面倒くさい(しかも片手落ちくさい)。これならまだヌルいだけの今時風の方がマシだったという、言っては何だけどゲーマーが作ったRPGくさいんだよなぁ。
ここは特に製作者自らが「上手く行かなかった」とか平気でこぼしちゃってるからね(5/9辺り)。
(「他人の陰口をたたくような真似はしてはいけない」という自己ルールに反する点を覚悟の上で書いてしまうと)、元トレジャーの人ということで以前は覗いていた事もあるんだけど、これまた「この人はいつもこうだ」という愚痴と泣き言ばかりで、そんなのが作った代物が面白くてたまるか、とつい言いたくもなりますよ。ま、ここは反面教師とさせて貰ってますけどね、、、。