ケビンという救いようのない不良を目の当たりにしてからというもの、主人公ベンがめっきり大人しくなってしまった感の否めなかった今シーズン、終盤2話になってようやくいつものクソガキっぷりが戻って参りましたよ。いやー、最高、堪らん(笑)。
性懲りもなくウォッチ(変身デバイス)を弄って一騒動巻き起こして、いとこのグウェン相手に散々喚き散らして、最後は流石に懲りたかと思えばまたまた次回で一騒動。この学習能力の無さが実に素晴らしい。
ガキっぷりと言えば他にも、
「今度のスモースラマー2.1は凄いんだぞ、戦闘中にファイターの色が変えられるんだ!」
この的確な子供脳っぷりが、これまた何だか色々蘇ってくる感じで実に堪らない(笑)。
というか、そもそも書きそびれてしまっていたこの作品。
正直第一印象はあんまりパッとしなくて、面白いのか面白くないのか、微妙に扱い辛かったんだけど、やっぱ面白い所は面白い。微妙な所は微妙ですけど(笑)。
最初は何言ってるんだか分からない早口が眠気を誘う歌と妙にノイズがかったフィルムが好印象ではなかったOPも、リピートしてたらいつの間にか物凄くしっくり来るように。第一印象がナンボのもんだと。海外版公式でDL可。
そもそもコレ、海の向こうじゃ大人気らしい。
物としては「子供の変身ヒーロー」。10歳の
だけどこの番組で成る程と思わされたのは、その手の能力使い分け系でよくよく発生しがちな「使い出の良いタイプに偏って他がハブられる」という点、これに「ウォッチ(変身デバイス)の誤作動により想定外のエイリアンに変身する」というイレギュラー要素をぶつけてきた所。
これに元々の「変身は時間制」、「一度使うとチャージ時間あり」、「途中解除はできない」といった各種制約が組み合わさる事で、てんで出鱈目なアクション活劇になっている所が結構面白い。
いやホント、主人公のお子様脳では単純なパワータイプに偏るのは目に見えてるんで(実際に一番出番が多い)、そこに「おいおい○○かよ、勘弁してくれ」みたいな状況が度々発生して、その状況下でどうキャラが活躍するかという話になっている辺り、良い意味で話の流れが収束し辛くて良い。
一時期なんて「コレは使い物になるのか?」と言いたくなるくらい誤作動ばかりで、「○○なんかになったらブッ壊す」まで言われたウォッチではあるけれど、実の所これは「正常に起動出来ていなかった」ということで、懲りもせずガチャガチャと弄ってたらたまたまフリーモードが起動して上記制約を全て取っ払った完全体になったのが今シーズン最終話の#26。
ここぞとばかりに次から次へと変身して、色々な悪戯に使うのは勿論(笑)、獣タイプで這い回ってチビになって身を隠して、高速移動で距離を詰めてから飛行タイプで間一髪救助して、等々、きちんと機能的なアクションに落とし込んでくる辺りは流石はCartoon。これが多段変形の醍醐味なのですよということで、嗚呼もうTF Animatedのブリッツウィングが待ち遠しくて堪りません。<結局コレか(笑)
勿論、この制限解除は限定的なもので、一騒動あった後は結局いつものランダムデバイスに戻すという所が、きちんと作品をわきまえているなぁと安心した。いや本国では新シリーズに突入するとかいうし、このままフリーになって好き勝手にやらかす方向に行ってしまうのかと一瞬不安にもなったんだよね。実際のところは調べてないんで分かりませんが、基本ルールが壊れたらファンが黙ってないだろうから(それもないので)大丈夫だろう。多分。
そもそも、「変身能力は一長一短」という基本原則は大事にしていると思う。これまた誤作動で複数タイプがフュージョンをかました#25では「能力が平均化、或いは相殺して使い物にならない」ということで、決して最強形態を想定してない点は非常に好印象。これでこそ使い分けというものですよ。(因みに、それでも水棲タイプと炎タイプを組み合わせてどうにかこうにか戦わせる辺り、実に上手いんだよなぁ)
因みに個人的お気に入りはダイヤモンドヘッドとアップグレードかな。(この辺参照。既に10体越えてますが(笑))
ダイヤモンドヘッドはロボオタ的な鋭角フォルムは勿論、飛び道具に刃物に反射シールドにと、ファイター系の中でも高バランスでいい。
アップグレードはそれこそ見た目(笑)(公式絵だと分かり辛いけど末広がりな体型してる)と、情報生命体的なところ。物体に寄生して融合進化させられるという、まず「物に乗り移る」という所が面白いよね。
まぁどちらもテクニカル寄りなのでクソガキなベン様には扱い辛いのカモ(笑)。