さてさて、実写版トランスフォーマー2「Revenge of the Fallen」、見て参りましたよ。
いやぁ、良かった良かった。スタースクリームは実にスタースクリームらしい大活躍(ぉ)だったし、サウンドウェーブは部下のラヴィッジ(=ジャガー)共々、唯一且つ最大級の有能な活躍ぶりだし。いくら撃っても全然当たらないので取っ組み合いのプロレスに移行する戦い方なんて正に原作通り(笑)。やれば出来るじゃん!と思いました先生。
まぁぶっちゃけ「内容が無いよう」な、(某氏曰く)「やりたいシーン並べただけだろ(笑)」な出来なんですが、むしろ「その通りですがそれが何か?」と(激ぉ)。あまりにも事前のキャリブレーションがバッチリ決まりすぎて全く何も恐れることなく最後まで無事堪能できました。人間の順応力は素晴らしい!(ぉ)
いやもう勢い十分すぎたので、結局吹き替えの方も今日見てきてしまった。まぁでかいスクリーンで字幕(台詞)と映像の双方を吸収しきれなかったのと、何より待ち合わせの時に飲んだアイスコーヒーの利尿作用に負けて途中トイレに立ってしまっていたもので(笑)(勿論大丈夫なシーン見計らったけどね)。
そんな訳で遠慮してられないのでネタバレ全開で話させて貰いますが。
実際問題、キャリブレーション効果もあるとはいえ、前作の不味いところが上手く補正された(或いは目立たなくなった)出来映えになっていたとは思う。説明に費やさなければならない時間と、軍隊のプロパガンダと、実在俳優への配慮とが酷いバランスで現れてある種の無力感を味わったのが前作。それに対し今作は最初っからTFが出ずっぱりの大活躍で、軍隊も普通に裏方で騒いでいる程度、そして脚本もコミック版を下地にしたTFの物語を軸に据えることで、諸々抱えていた難点が大きく解消されたような感触。
また一言で言えば「ベイ・クオリティ」な部分、相変わらずの「デタラメ」な作戦の所為で始まるドンパチなんかも、演出の継ぎ接ぎだらけでシーン毎のキャラ構成に不整合を感じてばかりの前作と違い、今作では元より頭数の増えた「乱戦」であるが故に「何処かしらで何かやっている」と受け取れる(思考を逃がせる)構成だったのが救い。それは元々自分のTFの部隊構成の受け取り方そのものでもあるので、ある意味らしくなったようなものとも言えるのか。細かい所を言えば、避難させた筈の両親がいつの間にかすぐ近くに舞い戻って泣き叫んでいる等、相変わらず出鱈目っぷりは健在なんだけれども、むしろ受け入れる素地さえ整っているとそれは「色違い」や「キャラ重複」同様のウッカリミスみたいなもので、「嗚呼どう足掻いてもTFは大雑把なアメリカンテイストだよね」と(笑)。抜けた作りにも抜け方の違いがあるという事で。
多分、話の展開も端から冷静に見ればしょっぱい所だらけなんだろうけど、辛うじて、ファンなら由来に気付く、或いは勝手にこじつけて納得(許容)できる作りに救われた感じ。例えば序盤のターミネーターはプリテンダー(人に擬態)だと思えばいいし、思いのほか戦闘レベルでは活躍しなかったデバステーターも元より「ピラミッド破壊の力作業のために巨人化しただけ」で、それは彼等コンストラクティコン(建築師団)の立ち位置そのものだと思ったらあまり気にならなくなってきた。
いや後者は正直ちょっと残念要素の一つだったんですけどね。多分初期プロットではメガトロンの「デバステーター!(合体してピラミッドを破壊しろ)」の呼び声から始まるだけだったものに、ベイの「もっと派手に」「でもここじゃ戦える奴いませんよ」「双子いるじゃん、俺(ベイ)双子好きだし」という適当なノリでシーンを付け足したんじゃなかろうかと。お陰で、満を持すどころかいきなり合体し始めて意味もなくゴミを吸い込んで、肝心の敵(チビの双子)には片目をやられてすごすごと去っていく、一体何がやりたかったのか全く分からない展開に(苦笑)。
そもそもデバステーターは車両から直接合体するのみで、個々に認知されていた構成員は余所で別個戦闘をしているという、実は商品展開(合体のみのエディションが出ている)は全く間違っていなかったというオチ。ドーザーのランページも赤と黄色で二体居たりするし、前作で死んだ連中(の同型?)がまた出ていたりと、ムービー版はそういうのがOKの世界なんだなという事で。ゲーム版の量産型TFにも納得(笑)。
まぁ7体揃わなかったのは残念だけどね。むしろこれで、タカラ開発陣がデザインをいいように補完して完全変形合体デバステーターを作る土台が整ったと思えば!(大笑)
ここいらで吹き替えの方にも触れておくと、
郷里サウンドウェーブ格好良いね!(笑)(和製TFで出ていた人) しかしそれに比べると何とも他の連中の覇気の無いこと。ジェットファイアの声は、そもそもジジイ声じゃない時点で変なんだけど、何処かで聞いたと思えばあれはHEROESのテレパス警官? 違ったらあれだけど、よりもよってあんな凡人役かよと。そんな風に、正直誰の声を聞いても「何処にでもいそうな普通のオッサン声」くらいにしか聞こえないのが痛い。単純に声優の質が落ちてきているという事なのかね。噛むとかそういう低質なのは流石に居ないけど、まず演技がなってないんじゃないのかなぁ。チョーさんの息遣いのこもった話しっぷりを見てちょっとそう思った。
まぁそれはともかくファン情報的には、かつて培った声優検索エンジン(ぉ)によると、アーシーがさりげなくオリジナルの人でちょいとビックリ。ただマトモな台詞は最後の1カットだけ。勿体ない。あと始祖のプライム達の中にOVAマグナスも居たような。まぁ一言二言のゲスト出演クラスです。だからこそ持ってきたのかもしれないけどね。
そもそもの話、特定の数キャラを除いてTFはあまり喋らないのですよ。それも大抵はやかましい基地外タイプ。某氏曰く「ロボに演技させるのは難しい」「だから極端にやるしかない」という事でごもっともに思ってしまいましたが。ただ個別の見せ場を作れという意味でもなく、中盤にあった、軍隊に囲まれて呆れ顔のラチェットと「オプティマスなら」と信頼を寄せるアイアンハイド(ただの火力バカじゃないよ!)のやり取りのような、ああいう端々の台詞を連ねるレベルで良いのですよ。むしろ目立つ態度を取る=キャラが立つ、とかいうあざといアプローチは自分は大っ嫌いなので。地味に個々が存在している感覚、好きなんだよなぁ。
次回は出来ればもう少しTFに台詞を増やしてやって欲しい。
そんなこんなで、いかん、書きすぎた(笑)。
それにしても今作は三作中の二に当たるし、題名が題名なのでスターウォーズよろしく「ディセプティコンの逆襲」の回に当たると思ってたんですが。リベンジどころかまたほぼ全滅って、、次どうすんだ奴等、、、。
まぁ勢い的に次は明らかに星帝ユニクロンなので。敵役はそっちですか。
老け顔ロディマスも楽しみだなぁ(ぉ)。