ほぼ締め

# 書きかけRDまとめは時間なくなったので今度。ホットな話題優先なのですよ。

 はてさてスタートレックENTも残り3話となりました。
 続いて金曜にVoyagerが始まったら物凄い勢いで記憶を消し去って(笑)何も書かずに終わりそうなので、今の内に触れておきますよ。

 シーズン4は、テコ入れの筈が更に悪化したシーズン3までの展開を開始2話で全て闇に葬り去って仕切り直そうとした、その思いは確かに感じられる出来だとは思う。この流れで5以降も続いていたらとか、そもそもシーズン2でこの舵転換が為されていれば等々、僅かに生き残った選民ファンが惜しみたがるのも無理は無いのかなと。まぁ尤も、一番重要であるキャラクター作りで初っ端から大コケしている時点でどう頑張っても良作には届かなかったのではないかとは一応。TNGの初期に比べれば明らかにマトモだけどピカード艦長も居ない、そういう案配。
 ただまぁそんな中でも頑張りが見られると決して悪い気はしない訳で。

 #91 “Affliction”, #92 “Divergence”
 シーズン4の中ではこれが一番記憶に残るかな。まぁファンサービス系だからでもありますが。
 DS9渾身のネタだったクリンゴンのメイク違いの謎にもっともらしい言い訳を付ける話、というのはむしろ設定マニアしか喜びそうにない「ネタはネタとして眠らせるべき」題材選びであったにも関わらず、「まぁクリンゴンなら有り得るかな」と思えるオチの付け方には正直安心した。また一方で話の軸には同シリーズ既出の優性人類に絡めたものなので新参にも無理のない構成。番組紹介の「事前知識なしに十分楽しめる傑作」という触れ込みは最後の二文字を除いて成る程納得と言ってもいいなと(笑)。
 まぁ細かい事を言えば、同時に詰め込んだセクション31ネタは詰めが甘すぎるし、前後編で無駄に冗長化した部分を削ぎ落として一話でがっつり見せるくらいが本来のトレックかも?、と思う所はありますが。逆に前後編らしく二号艦コロンビアとの共同作戦を盛り込んだお祭り回と考えれば、何のかんので同型艦ネタは盛り上がるよね~、ってことで。

 などとちょっと盛り上がったかなというところで、
 #94, #95 “In a Mirror, Darkly” (1,2)
 「何この物凄い開き直り」
 打ち切りを踏まえてこれまたシーズンお約束(?)の平行世界編。特に何かしらが逆転した「鏡像世界」ということで、地球人類が平和ではなく侵略を求めた暗黒世界のお話。
 しかしこれがまたどうしようもなくて、今回は完全に新規視聴者置いてけぼりで一切の説明の無いまま、拷問を喜ぶレギュラークルーを描いたアバンタイトルに始まり、OPは戦争史に染め上げられた作り起こし。エンタープライズが光子魚雷で地表を爆撃した瞬間は吹く以外に無かったというか。悪ノリも此処まで行けば潔いと褒められればいいんだけれど、如何せん今まで積んできた過去が過去なので、、、。だって鏡像世界なのにアーチャーのやってることは同じなんだもの(大笑)。まぁ同じような性格で、片や英雄、片や出来損ないの副船長、という立ち位置の違いが鏡像世界なんですが。とにかく、最近大人しくなりかけていたアーチャーの何と生き生きとしていること!(苦笑) っていうかレギュラー全員ノリノリで悪役こなしてるし。挙げ句には一応ネタバレですが、本編ではまるで光の当たらなかったレギュラー2名が最後にのし上がるという、これが本来の鏡像オチなんですけどね。
 ただ、結局のところ最初から最後まで本当に一切救いの無い地球帝国編で終わったので、「あのスタートレックで!」という話題作り以上の機能性の無いエピソードだったと言えばそう。反面教師と言えばまだ聞こえは良いけれど、そもそも所詮はこれが「悪事にも容易に手を染めるENTERPRISE」の集大成と言える回ではあったと言えてしまうのではないかと。そういう思いの捨てきれない回でもあった。恐らく末期ファンは「ENTERPRISEだから出来た」と考えるのだろうけど、それは擁護。
 とは一応釘を刺しておきますが、まぁ最低最悪を通り越したシーズン3に比べれば楽しめた回であったのもまた事実。きちんと出来の良い作品の上でこの鏡像世界があればな、とは思う所です、はい。

 あー、でもやっぱ嬉々としてフェイザー打ちまくるアーチャーには笑いを抑えきれない(酷)。<何たる締め