スルー力と厨二病vs値段

 モヤモヤは吐き出す為にあるので書いてみよう。
 (360)「シュタインズゲート」、以前見掛けた頃からネタ的には気になっていたので体験版をプレイしてみた。けど、うーん。
 以下、あくまで切っ掛けとして語り始めた話であって、決してこの作品そのものの評価の話ではないのでファンの方は御容赦あれ。なのでリンク等も一切貼りません。

 今回、タイムマシンを軸にした物語っぽい点に食い付いてはみたものの、それを取り巻く所謂アキバ系のノリ、圧倒的な厨二病の空気感に正直身悶えが止まらず。「最初は主人公が厨二で痛々しく感じるものだ」とは聞いていたけれど、それが改善される(或いは導入時のおふざけでしかない)のではなく、単に慣れてしまうという意味での「最初は」だったのだろうなと。個人的にはこれは、辛い。
 この点、幾らこれが今時のオタク界隈の流行だとは言っても、ここまでコテコテのメタメタに作らなくてもいいじゃないかというのが自分の率直な感想なのだけれど、そうではなくむしろこれが今時の普通の味付けということになるのだなと。実のところこれは別にこのゲームに限らず、最近のアニメ等を見ても同様に感じたことなので。気にしている自分の方が部外者ということになるのだなと。
 そういう意味では「スルー力(ちから)が足りない」という話にはなるのだろうね。

 ただ勿論それも一部は真なるところではあるけれど、同時にスルー出来れば良いのかというとそれは否ではないかとは思う。あくまで肝心なのは「この雰囲気に浸れる趣味性」ではないかと。
 今回の自分の目的は「出来が良い」と評判の物語性の方にある訳だけれども、それだけを抜き出して楽しめれば良いというとそれもまた微妙な話。元来、物語作品というのはキャラクターと世界観、シナリオが渾然一体となって紡ぎ出されるものであって、今回で言えば四六時中妄想全開の厨二病患者たる主人公や、ゆるゆる脳味噌の妹幼馴染みというキャラクター、そして彼等が過ごす日常の舞台となる所謂アキバの世界、これらとの同調を以てして脚本を読み取っていくことが本来求めうるべき最良の楽しみ方というものではなかろうかと。
 この点、ぶっちゃけ自分は「いやー、皆、こういうの好きなんだ、、」としか思えないというか。
 普段から「厨二病プギャー。テラワロス」とか「wwっうぇww。主人公マジバネェっす」とかやってる人は全然良いのだろうけど、自分はそうではないもので。この感覚は結構敷居は高いと思うのだけれどね。
 まぁ或いはいずれまた気が向くこともあるのだろうかとは思いますが。中村先生があざとくもダムの一部を決壊させてくれたように。

 とまぁついでに普段から抱えていた疑問を持ち上げた感じになりますが。
 この作品に関して言えば、正直「手元にあれば最後まで読んだ」とは思うところ。主人公もアホだなぁとは思うけど心底毛嫌いしてる訳ではないし。ただ、それを7kも出してやりますか?って話な訳で。この点、つくづくゲームって高いよなぁと。