さて、今年の事は今年の内にやらなければシリーズ。
(360)「Just Cause 2」。
360初期の名作「Riot Act(海外名Crackdown)」の2があまりにも陳腐化した点を嘆いていた折に話に登った作品。海外のレビューサイトでは代わりにこのゲームが引き合いに出されており、早速デモ版を試してみたところ、成る程これは、というほど実に方向性が似通っていた。主人公の超人的身体能力こそ異なるものの、グラッピングフックによる移動で同じようにフィールドを縦横無尽に駆け回ることが出来る。そしてNPCを車から引き摺り下ろして車を強奪したり、NPC同士がそこかしこで銃撃戦をしていたり、武器のバリエーションも見たことあるようなものばかりで、見れば見るほどRiotActの魂を受け継いでいるとしか思えない(笑)(当の2は見る影もないほど変化)。加えて今作ではオープンフィールド化して、ヘリに飛行機にとより一層多彩な内容になった、そんな感じ。
ということで喜び勇んで購入したものの、うーむ、、、正直ちょっとかなり遊び辛い。
まず一度敵に見付かると問答無用で敵が寄ってくる仕様で、それがオープンフィールドの特性もあり何処で見付かって何処から撃たれているかも判りづらく、逃げることもままならないため移動時のストレスが妙に高い。レベルが上がってこれば武器の強さで敵を撃退するのも早くはなるけれど、やはり面倒であることに変わりはない。
そしてゲームのミッション自体も、小規模の島の中に計算されたステージが盛り込まれていたRiotActと異なり、悪い意味でオープンフィールドの量的なミッションが続く。これが非常に痛い。稀に敵の配置を押さえながら渡り歩かないとクリア出来ないような良いミッションも出てくるのだけれど、全体としては量産ミッションが続くため、ゲームとしての遊び所はどうしても限られてくる。ぶっちゃけ面白くない(苦笑)。
ただね、フィールドデザインは物凄く良いのですよ。
自分はGTAとかは未経験なので、オープンフィールドのゲームでは珍しくないのかもしれないけれど、数十キロ四方に及ぶ大きな島を丸々ポリゴンで構成したその内容密度は、同じく360でハワイ島を縮小再現した「Test Drive Unlimited」の頃とは既に隔世の感がある。
ヘリに乗って山間を通り抜けたところで、海を挟んだ第二島の陸や、遙か遠くに聳えるビル群が見えた時は、「このゲームやべぇ、360やべぇ(笑)」と興奮せざるを得なかった。
実のところゼノブレイドの話を書いていた時にこのゲームの事も軽く頭にちらついてはいたのだけれど(その頃はまだちゃんとやってはいなかった)、あれのようにファンタジックな地形こそは無いけれど、あくまで現実的な範疇での景観の良さというものがマシンパワーとマンパワーを活かして存分に描かれている。これを見ると、あとは方向性の問題に過ぎないのではないかと思ったほど(それが大きいのかもしれないけど)。
そんなものだから、まだ見ていない地形や構造物があるのだろうと、やめるにやめられないこのもどかしさ(笑)。
というかこのゲームをやっていると、最低限、長距離移動のための車と、上空から見るためのヘリが必要になってくるので、こういう時こそTF(Transformers)の出番じゃないかよ!と(笑)。バギーとヘリに変形するサンドストームまじで欲しい。
「War for Cybertron」の続編「Fall of Cybertron」もファンとしては結構なんだけれども、TFの機能性を発揮する意味でオープンフィールドほど最適なものはないんじゃないかと、ちょっと本気で思ってみた。