昨今の個人的映画ブーム?の影響という訳じゃないのだけど、たまたま巡り合わせがあったので「ゼロ・グラビティ」を見てきた。IMAX3Dで。
これでもかって言うくらいの3D宇宙映画でした。
うん、劇場を出て最初の会話が「いやー、全くと言っていいほど語ることのない映画だったな」と(ぉぃ)。ほんと。いや、映像以外の内容については、ね。
冒頭シーンのPV一つの他は事前知識なしに見たもので、ここまでアクション一筋の映画だとは思ってなかったのですよ。実際は、あくまで「本格的な無重力空間表現に挑戦した映像作品」。原題”GRAVITY”に象徴されるシナリオは、それを必要最低限支えるためのお話。やりたいことを実にシンプルにまとめた良作品。
故に「こわい、宇宙こわい」「地球まじで天国」というのが、重力の井戸に魂を何とやらの一庶民としては実に単純明快な感想だと思いまする(笑)。
っていうか昨今、CG処理ばりばりの演出映像は何も珍しいものはなく、そこに来て「今だからこそ無重力に挑戦!」ということなのだと思う。何だかもう「(映像として)やることやっちゃったよね」感はあった。
しかしあまりにも徹底した無重力表現(体感したことのない素人目には最早本物としか思えない)っぷりに、一体どうやって撮影したのか、下手したら身体もCGなんじゃ?とか疑っていたら、何てことはないワイヤー宙吊り撮影だったそうですよ(参考)。宙吊りどうこうよりも撮影装置の工夫が大きいようで。そういえばベガスで見たシルク・ドゥ・ソレイユもバカでかい舞台装置で90度倒立アクションシーンなどとやっていたのを思い出す。
因みに当初は「これこそ3D処理のゲームが先を行ければ良かったのにね」と思いながら見ていたのだけれど、見続ける内に「これ計算量半端無いわ。やっぱまだプレレンダリングの世界だわ」とちょっと思わされてしまったりも。「Shuttered Horizon」でも情景のリアルタイムレンダリングだけで手一杯だったものね。
まぁその内、この映画に触発された無重力空間探検アドベンチャーが出てくるのを首を長くして待ちたいと思いまする。
いやはや、それにしてもロシアの風評被害が半端無いシナリオでした(笑)。せめて自国内のミスにしときゃいいのに。その方が直接怒られるのがまずかったのかな。